土壁の家
地域の森の木で作る伝統工法の家。伝統工房有限会社谷川設計事務所

土壁下地。小舞竹編み

職人が小舞竹を編んでいる 小舞竹が編み終えた状態 小舞竹が編み終えた状態

小舞壁に使われる竹は、日本産、中国産、台湾産などがあります。中国産、台湾産の竹は輸入される時に防虫などのために、薬品に浸されるようです。できれば日本産の真竹で、農薬の使用されていないもの、産地のはっきりしたもの、また、これは非常に重要なことですが、何月に伐採したものかはっきりしたもの(6年生もので、11月〜2月頃に伐採したものがよいとされています)。竹の伐採が11月〜2月頃がよいのは、4月〜9月頃までは竹は、地面から養分を吸い上げます。そのためこの時期は竹の中に虫が付きやすいのです。虫が入った竹で、壁を作りますと、建物が完成してから壁から虫が出てきたり、また竹に卵を産みつけたりするのです。使用する前には良く調べる必要があります。

木小舞と1回目土塗り

土塗り開始 小舞竹が編み終えた状態 小舞竹が編み終えた状態

壁が薄くなる部分、たとえば引戸を開けた時、引戸が納まる部分は壁の厚さが薄くなる場合があります。そのような場所では、木小舞という杉材で厚さが6〜8mm程度の小幅板を竹を編むのと同じように縦横に編み、壁の下地を造ります。 左の写真は木小舞が編み上がったところです。 土は、粘性のある地元の土を使います(今回は岐阜県多治見産です)。わら縄を細かく刻んで土と混ぜ合わせまて一週間ほど寝かせます。ていねいなところでは、その土を半年以上寝かせて使います。今回古い土壁造の離れを壊した時に出た土をもらって新しい土と混ぜて使うつもりでしたが、左官職人に見てもらった所あまりいい土ではないといわれ、使うのを断念しました。
第1回目の土壁が塗終わりました。写真にはありませんが、貫の廻りは寒冷紗という細かい網状になった薄い布を貼り付けて土を塗る、貫伏せという作業がしてあります。亀裂が入ったり、土が落ちないように土を補強するためです。 このあと、土が充分乾き、亀裂が縦横に入ったら2回目の土塗作業を行います。

塗り終えた土壁

土壁の亀裂 中塗作業 外部壁下地

左の写真は、土壁が塗り終えたところです。土が乾燥するとともに、亀裂が縦横に入ります。この上から中塗を掛けていきます。 右の写真は、外部の土塗も完了して、ラス下地板を張っています。外壁はモルタル厚さ25mmを塗ります。後に、モルタル塗が完了した時点で、塗厚を計測したところ、多いところで10mm、少ないところで3mm塗厚が不足していたので、すべての壁モルタルを塗り増ししました。塗る前にしっかり確認を取るべきでした。工事監理の重要性をこんなところで感じました。

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