土壁の家
地域の森の木で作る伝統工法の家。伝統工房有限会社谷川設計事務所

仕上げ

外部柿渋塗り 内部床柿渋、荏胡麻油塗り 台所、食堂を望む

いよいよ仕上げ工事に入り完成へとすすみます。途中冬の時期に入り、土壁がなかなか乾かず(塗厚が厚いために乾燥がおくれたのです。)工期が2ヶ月ほど延長になりました。これからは土壁を塗る時期は冬にかからないように、全体の工期をよく考えて決めなければならないと反省をしました。 外部の木部には、柿渋を3回塗り重ねました。たいへん木に深みのある色が出たと思います。内部の床の仕上げでは、杉の無垢板厚さ40mmに柿渋を2回塗り、荏胡麻(えごま)油、1回塗りました。 荏胡麻油のことを”荏(え)の油”と呼ぶこともあります。
荏胡麻はしそ科の植物で、荏胡麻油は塗って3日ほどで乾きます。乾くとべたつきはありません。柿渋のうえに塗ると、こげ茶色の非常に味わい深い色が出ます。防水性があり、床等の仕上げに塗ります。柿渋と同様、食用としても用いられます。
柿渋は、塗った時は、独特の強いにおいを発散しますが、半日くらいでにおいはしなくなります。柿渋、荏胡麻油は、ぜひ使ってほしいお勧めの塗料です。このほか、柿渋にべんがらを混ぜて使用することもあります。

作り付け流し台

流し台木製下地 木製下地にモルタル塗りタイル貼 タイル貼完成

流し台カウンターの製作風景です。既製のシステムキッチンを使えば簡単ですが、なるべくその人の使い方に合うよう、台所を預かる奥さまやご主人と充分話し合いをしながらカウンターの大きさや、高さなど、設計作業をすすめていきます。今の時世に合わないかもしれませんが、なるべくていねいに物を作るように心掛けています。手間がかかってもその方が長持ちするからです。すべて杉材を使って頑丈すぎるくらいしっかりした下地としています。 失敗談ですが、下地に大きな部材を使用したために、流し台の水洗金具が、予定していたものが付かなくなり、接続部品を取付け納めました。 結果的には非常に存在感のある水栓金具となりました。

完 成

外部完成東南面 外部完成北東面 外部完成東面
内部完成玄関 内部完成居間

建物の完成です。外部は吹付作業が終わり、クリーム色の壁となっていますが、もう少し色目が濃くてもよかった気がします。 玄関には、杉材で玄関収納が作ってあります。居間の写真は、居間から台所、食堂を望んでいます。居間の建具とホールを通して台所、食堂の建具を引込むと居間、ホール、台所、食堂が1室として使えるようになっています。

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